膝関節の痛みと鍼灸治療

膝の痛みは、歩行や階段の昇降など日常生活に大きな影響を与えます。
鍼灸は、痛みの緩和や炎症抑制、関節機能の改善に効果的な治療法です。

膝関節痛の主な原因

  1. 変形性膝関節症(加齢・肥満・過去の怪我による軟骨の摩耗)
  2. 半月板損傷(スポーツ外傷や加齢による断裂)
  3. 靭帯損傷(ACL・MCLなどの損傷)
  4. 関節リウマチ(自己免疫疾患による炎症)
  5. 鵞足炎(がそくえん)(ランナーに多い膝内側の腱炎)
  6. オスグッド・シュラッター病(成長期のスポーツ障害)

鍼灸が膝の痛みに効果的な理由

1. 鎮痛・消炎作用

  • 鍼刺激により、エンドルフィン(自然鎮痛物質)やコルチゾール(抗炎症ホルモン)の分泌を促進。
  • 腫れや熱感を伴う急性期の痛みにも有効です。

2. 血流改善と筋肉の緊張緩和

  • 膝周辺の筋肉(大腿四頭筋、ハムストリングス、腓腹筋など)の硬結をほぐし、関節への負担を軽減。
  • 冷えやむくみがある場合にも効果的。

3. 関節可動域の改善

  • 痛みで固まった膝の動きをスムーズにし、歩行や正座のしやすさをサポート。

4. 手術後のリハビリ補助

  • 術後の癒着予防や筋力低下の改善に役立ちます。

膝の痛みに使われる主なツボ

【膝周辺のツボ】

  • 膝眼(しつがん):膝蓋骨のすぐ下のくぼみ(内側・外側)。変形性膝関節症に効果的。
  • 梁丘(りょうきゅう):大腿部の外側、膝の少し上。膝の腫れや痛みに。
  • 陽陵泉(ようりょうせん):腓骨頭の前下方。脚全体の緊張緩和。
  • 委中(いちゅう):膝窩(ひかがみ)の中央。坐骨神経痛にも有効。

【関連ツボ(全身調整)】

  • 足三里(あしさんり):膝の下、外側。胃腸機能や免疫力向上にも。
  • 三陰交(さんいんこう):内くるぶしの上。冷えやむくみからくる膝痛に。
  • 腎兪(じんゆ):腰のツボ。慢性の膝痛や老化による痛みに。

鍼灸治療の流れ(目安)

  1. 問診・動作検査:痛みの原因(筋肉・靭帯・関節内など)を特定。
  2. ツボ選定:膝周辺+全身のバランスを考慮して施術。
  3. 鍼刺激:痛みの程度に合わせて、深さや刺激量を調整(場合によりお灸や低周波併用)。
  4. 生活指導:ストレッチ法や体重管理のアドバイスを行うことも。

治療頻度の目安

  • 急性痛(捻挫・炎症) → 週2~3回
  • 慢性痛(変形性関節症など) → 週1回~月2回(症状に応じて調整)

セルフケアのアドバイス

✅ 温熱療法(慢性痛には湯船やカイロで温める)
✅ ストレッチ(大腿四頭筋・ハムストリングスの柔軟性向上)
✅ 筋力トレーニング(スクワットやレッグレイズで膝を支える筋肉を強化)
✅ 体重管理(肥満は膝への負担を増大させます)

⚠ 注意点

  • 激しい痛みや腫れ・熱感がある場合は、骨折や感染症の可能性もあるため、整形外科を受診してください。
  • リウマチや重度の変形性関節症では、鍼灸だけでなく手術や薬物療法が必要なケースもあります。

まとめ

✔ 鍼灸は、変形性膝関節症・半月板損傷・鵞足炎など幅広い膝痛に有効。
✔ ツボは「膝眼(しつがん)」「陽陵泉(ようりょうせん)」などが特に効果的。
✔ 治療と併せてストレッチ・筋トレ・体重管理を行うと改善が早まります。

膝の痛みでお悩みの方は、一度鍼灸院で相談してみてください! 🧑⚕️💉