鍼灸で疲労をコントロールする

講談社ブルーバックスの「疲労とはなにか」(近藤一博著)を読みました。
疲労についての最新研究を分かりやすく解説した内容で、私が日々向き合っている皆さんの悩みとも深く共通する内容でした。

まず「疲労」とう言葉には二つの意味が含まれていて、疲れたという感覚=「疲労感」と、疲労感の原因となる「体の障害や機能低下」です。
世間ではこの二つは区別されず曖昧に使用されています。
疲労感は個人の感覚なので、科学的に定量化する対象になりにくいですが、疲労は唾液中に含まれるHHV-6を計測して科学的分析が進んでいるそうです。
疲労感は炎症性サイトカインが脳に働きかけることで生じることや、生理的疲労と病的疲労の違い、新型コロナがもたらした後遺症で疲労の研究がさらに進んだことなどが語られています。

当院にも、疲れが取れないという訴えで来院される方が多く、そうした方の体を拝見すると、姿勢に関わる筋肉群が緊張している共通点があります。
さらに人それぞれの弱点というか、症状が出やすい場所、歪みの起きやすい場所と言っても良いかもしれませんが、クセみたいなものが強調されて出現するように感じています。

鍼灸の治療で緊張の程度が低下すると、歪みやクセも目立たなくなるケースが多いですが、再び無理な生活を送ることで再発します。
イタチごっこのようにも思えますが、現代に生きる我々が日々を健康に暮らすためには、避けることのできない疲労をメンテナンスしつつ、うまくコントロールしながら生活することが大事ですよね。

疲労には短期的に起こる生理的疲労と慢性的に継続する病的疲労(うつ病や慢性疲労症候群など)があるとされているそうですが、私が見る限りはその間を行ったり来たりしてはっきりと判別できないレイヤーに悩まされている方々が当院を訪れているように感じます。

私もこれまでに何度となく鍼灸治療を受けてきた経験で、明らかに疲労が取れる感覚を経験し、その感覚を当院に来る皆さんに再現したいという思いを持っています。
ストレス社会の現代において、一人でも多くの方の生活の質を高めていくことに貢献できるよう、今後も努めたいと思います。

 

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