橈骨神経麻痺の患者様に鍼灸治療を行い、高い改善がみられたのでご報告します。

この病気は腕を通る大きな神経の一つである「橈骨神経」が圧迫などによって機能不全に陥り、手首や指がだらりと下を向いて力が入らなくなることを主な症状します。下垂手(かすいしゅ)と呼ばれる症状で、オバケの手みたいにダラリとなったまま元に戻せなくなってしまいます。

普通に生活していると聞きなじみもない病気だと思いますが、うたた寝などでも引き起こされるため若い方でもよく見られる症状です。新婚さんが長時間の腕枕で麻痺を起こすことがあるので「ハネムーン症候群」という別名もあります。

今回私が診た患者さん(20代女性)では、入浴中に浴槽のふちに腕をかけたまま寝てしまい、気づいたら腕に力が入らなくなってしまったという症状でした。

肘から先にシビレも少しあり、お箸やペン・パソコン作業などが困難な状態で来院されました。

下垂手・フローマン徴候 顕著 知覚障害はありませんでした。

 

前に勤めていた治療院でも同様の患者様の治療経験がいくつかあり、治療方針はそれに倣ってに行いました。

治療方針①神経に対する血流改善を行い、橈骨神経の機能を回復させる

治療方針②橈骨神経の通る経絡である「手の少陽三焦経」を通絡(めぐりを良くする)させる

治療方針③筋肉の使い方を再教育することで治療期間の短縮を図る

 

鍼灸治療が初めてだということなので細めの鍼を選択。鍼の通電療法と関連する筋肉への置鍼・施灸を行いました。

デスクワークで手の細かい作業をするため少しでも早く治したいと希望され、初診日の翌日にも来てもらいました。その時には下垂手が軽減し、前日より少し力が入るようになったとのことでした。

昨日の鍼治療もだるさなども無かったため、使用する鍼を1段階太いものを使用し鍼の『響き』を感じる程度の刺激を施しました。施術後に少しだるさを訴えましたが、状態は改善している感覚を持たれていました。

最初の施術から1週間後に再度鍼灸治療を行いました。この日の施術後には、次回の予約を手帳に書き記すのもスムーズになり、文字も震えずかけるようになりました。

その2日後に再度鍼灸治療を行い、ほぼ完治したと思えるほど改善したとの事で今回の治療はいったん終了としました。

 

神経の麻痺に鍼灸治療が高い効果があったと思える例でした。

橈骨神経以外(顔面神経麻痺など)でも神経麻痺に対しての鍼灸治療では同じように高い効果が期待できます。いずれの場合も麻痺になったらできるだけ早くに治療を行うことが治療期間を短くするために重要です。

もしご自分や周りの人がこのような症状になってしまった時は早めの鍼灸治療を!

 

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